2025年4月から、アーティスト・イン・レジデンス「L-AIR(エル・エア)」に参加させていただくことになりました。
滞在地は兵庫県姫路市なのですが、じつは日本のレザー産業の中枢であり、国内流通量の70%以上のレザーがこの地で生まれているんだそうです。
ふだん平面絵画をメインに制作していますが、布とか陶とか、異素材には元々とても興味があって、こまめに取り入れてはこまめに失敗してきました。
今回の募集をみて「レザーかあ」という、これならいけるんじゃないか感のままに応募していた感じです。
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そもそもレザーは、元は「皮」であり、誰か(何か)の命だったもの。それが「革」へと加工され、生まれ直す。わたしはこれまで、自他の境界や、物の中にも命を感じてしまうようなアニミズム的な視点を軸に制作を続けてきました。
素材の中に、変容と再構築が宿っているレザーは、すずきのコンセプト的にも親和性が高いのでは、、と思っています。
また、L-AIRさんとの最初のミーティングで、「姫路なら、どんなレザーでも作れます」と言われたことが印象に残っています。
私の質問「姫路のレザーの特徴を知りたいです」への回答だったのですが、“どんなレザーでも作れる”という言葉の中には、素材への深い理解と、膨大な選択肢、そして技術的な包容力を感じました。
なんというか、まるで人間や存在そのものにも置き換えられるような、自由かつ、厳しい言葉に聞こえました。
L-AIRでは、まず現地でフィールドワークを行いながら、レザーの文化や背景、職人の哲学に触れていきます。
すでに企画書は提出していますが、それはあくまでスタートライン。これから出会う人、素材、場所の中で、まだ言葉になっていない何かを拾っていくつもりです。
じつは、企画を形にして伝えるのは苦手分野。「企画書ってどうしたらいいのかな」という感じで、素っ頓狂な企画書を出すのも恥ずかしいからモジモジしておく、という20代でした。
ただ今回、先方とのやりとりの中で、自分が何に惹かれているのかを正直に言葉にするのがまず大切なのかなと感じました。
このプロセス自体が、すでに作品づくりの一部だよな、と。
今後、滞在の様子やリサーチ、制作の過程も綴っていければなと思っています。素材に触れること、土地に触れること、そしてそのなかで生まれていく表現の可能性も、記録として残していけたらと思っています。
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