死ぬのが怖くなった時に観るべき映画8選|不安に寄り添い視野を広げる作品

映画は娯楽ではありますが、手軽に試せるセルフケアのひとつでもあります。ここでは「死ぬのが怖い!」と不安に襲われたときにおすすめの映画を、テーマごとにご紹介します。

死への恐怖と向き合うには、「視野を広げて不安を和らげる」アプローチと、「あえて怖さに向き合う」アプローチの2つがあります。どちらも心に新たな視点をもたらしてくれるので、ぜひ今の気持ちに合う方を選んでみてください。



死への恐怖を軽くする:視野を広げる映画4選

『夢(水車のある村)』

監督黒澤明
脚本黒澤明
上映時間119分

黒澤明が自身の夢を元に制作した短編集の中でも、最終話「水車のある村」がとくにおすすめです。旅の途中で出会う老人の「よく生きて楽しかったと言って死ねるのはめでたい」という言葉と、村人たちが明るく送り出す葬列シーンが印象的。「死を終わりではなく、よく生きた証」として捉える考えに触れられます。

『トゥルーマン・ショー』

監督ピーター・ウィアー
脚本アンドリュー・ニコル
上映時間103分

ジム・キャリー演じるトゥルーマンが、じつは自分の人生全てが隠し撮りされていた、と知る物語です。真実に気づいてからのトゥルーマンが自分で選び直して生き始める姿は「決めることとは生きること」というメッセージを伝えます。ポップな雰囲気なので気軽に観られつつも、人生を自分で選ぶ勇気をもらえる一作です。

『ミッドナイト・イン・パリ』

監督ウディ・アレン
脚本ウディ・アレン
上映時間94分

自分の時代に満足できない主人公が、1920年代のパリにタイムスリップしてしまう物語。時代や環境を受け入れる姿は、どこか「限られた時間と環境」を生きることにも通じ、心地よい諦めと共に「この時代で精一杯やろう」という気持ちを抱かせてくれます。

『インターステラー』

監督クリストファー・ノーラン
脚本クリストファー・ノーラン、ジェニファー・ノーラン
上映時間169分

荒廃した地球から多次元の宇宙へと旅立つSF映画。突き詰めれば父と娘の愛情物語であり、同時に「意識や死はただの次元移動なのでは」と感じさせてくれる壮大な内容です。「わからないこともあるけれど、それが新しい可能性」として感じられる希望に触れることができておすすめ。

死への恐怖にあえて向き合う:暴露療法系映画4選

『血と骨』

監督崔 洋一(チェ・ヤンイル)
脚本崔 洋一(チェ・ヤンイル)、鄭 義信(チョン・ウィシン)
上映時間114分

たけしが演じる欲望のままに生きた主人公が、孤独に朽ち果てるまでを描いた映画です。欲望に忠実で人間性に欠ける男が、周囲を巻き込んで凋落していく姿は強烈。肉体の儚さや人間の業の深さに触れることで、死や肉体に対する執着が軽くなるかもしれません。

『青春の殺人者』

監督長谷川 和彦
脚本田村 孟
上映時間132分

市原悦子演じる母と息子(水谷豊)の壮絶な対決が見どころ。市原悦子の迫真の演技がリアルで、命の取り合いが現実の感覚に触れる瞬間があり、非日常の中で死への感覚が麻痺していくかもしれません。トラウマ注意。

『マンイーター』

監督グレッグ・マクリーン
脚本グレッグ・マクリーン
上映時間92分

巨大ワニに襲われるB級パニック映画。登場人物たちが「生きようとする」姿勢の中に、人間の本能的なエネルギーが感じられます。怖さを楽しみながら、シンプルな「生きる力」を感じられます。

『生きる』

監督黒澤 明
脚本黒澤 明、橋本 忍、小国 英雄
上映時間143分

余命宣告を受けた市役所職員。「人生が終わる!」と主人公が気付き、あっという間に死ぬまでの物語です。「死を目前にして初めて生きていることに気づく」主人公の姿には、実際の死に似たリアルな恐怖と悲劇が含まれ、死に向き合う心構えを見直すきっかけになる作品です。

この映画の主人公は死に直面して、はじめて過去の自分の無意味な生き方に気がつく。いや、これまで自分がまるで生きていなかったことに気がつくのである。そして残された僅かな期間を、あわてて立派に生きようとする。僕は、この人間の軽薄から生まれた悲劇をしみじみと描いてみたかったのである。

≪黒澤明『生きる』制作の意図≫

不安な時の吸収力ほど、凄まじいものはない

恐怖、不安、落ち込み、こうなると外に出て人と関わる気になれない場合もあるのでは。

心が敏感になっている時に映画の世界にポーンと身を投じてみると、新たな価値観が突き刺さってくることがありますから、スカスカのスポンジになった気持ちでいろいろ観てみてはどうでしょう。

死ぬのが怖くなった時の対処法を考える「怖がる自分を俯瞰して見る」

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