サメ映画の魅力|恐怖とユーモアが交錯する海洋パニック映画まとめ

広大で未知の世界、海の中で繰り広げられるサバイバルや恐怖……、いえ、サメ映画の魅力を一層際立たせるのは、ユーモアや荒唐無稽な設定が詰まったB級映画クオリティかもしれません。巨大なホオジロザメから遺伝子操作されたモンスター、さらには空を飛ぶサメまで、バリエーション豊かなサメが次々と登場する映画を紹介します。



「ジョーズ」(1975年)

出典元:IMDb
ジャンルパニック・ホラー
制作国アメリカ
監督スティーブン・スピルバーグ

平和な海水浴場に突如出現した、巨大な人喰いザメ。観光地としての利益を求める市当局によって対応が遅れ、犠牲者の数は増すばかり。さらに犠牲となった男の子の母親が懸賞金をかけたため、多くの人がビーチ集まってしまう。そんな中、警察署長と漁師、海洋学者の3人の男がサメ退治に乗り出す。

出典元:IMDb

「ジョーズ」はサメ映画の元祖にして、未だに語り継がれる傑作。スティーヴン・スピルバーグ監督が描く恐怖のホオジロザメが、観客を海から遠ざけたと言われる伝説の一作だ。リアルな緊張感と、徐々に迫る恐怖が、全編にわたってスリルを感じさせる。観るたびに背筋が凍りつく、海辺の恐怖の真髄を味わえる作品。

「ジョーズ2」(1978年)

出典元:IMDb
ジャンルパニック・ホラー
制作国アメリカ
監督ヤノット・シュワルツ
ふたたびリゾート地・アミティを襲う人喰い鮫の恐怖を描いた「ジョーズ2」。鮫に対して異常に神経質になっているブロディが、魚影を鮫と見間違えて海岸にパニックを引き起こすシーンなど、前作にはないコミカルさは魅力。ただ、襲撃シーン自体は二番煎じの感が強い。
出典元:IMDb

前作ほどの緊張感は薄いものの、アクションシーンが増え、エンターテインメント性が強化されている。サメが持つ恐怖の象徴としての力は健在なので、サメ映画ファンとしては見逃せない続編だ。

「ディープ・ブルー」(1999年)

出典元:IMDb
ジャンルSF・アクションホラー
制作国アメリカ
監督レニー・ハーリン

太平洋上に建造された巨大な海洋医学研究施設では、凶暴なサメの脳組織から新薬を製造する研究が進められていた。しかし、研究を急ぐあまり、高度な知能を手に入れたモンスター・サメが誕生してしまう。さらに太平洋に来襲した猛烈な嵐のせいで、殺戮マシーンと化したサメが施設内に侵入してしまう。

出典元:IMDb

遺伝子操作で知能を高められたサメが暴走するという予測不能なストーリー展開と、ド派手なアクションが特徴。SF要素と恐怖が融合した一作で、記憶に残るシーンも多い。

「オープン・ウォーター」(2003年)

出典元:IMDb
ジャンルサバイバル・スリラー
制作国アメリカ
監督クリス・ケンティス

いつも仕事に追われてばかりの夫婦スーザンとダニエルは、なんとか休暇とってようやくカリブ海へバカンスに訪れた。しかし到着してからもふたりして仕事を忘れられず、バカンスを楽しむ雰囲気になれない。そこで翌朝、はるか沖合のポイントまでボートで向かうダイビング・ツアーに参加する。

出典元:IMDb

実話を基にした、海に取り残された夫婦が巨大サメと対峙するサバイバル・スリラー。派手な演出は少ないが、リアルな恐怖感と絶望感が強烈に伝わる。静かに迫る危機に耐えながら観客を引き込む、緊張感たっぷりのサメ映画。

「シャーク・テイル」(2004年)

出典元:IMDb
ジャンル子供向け・アドベンチャー
制作国アメリカ
監督ロブ・レターマン、 ヴィッキー・ジェンソン、 ビボ・バージェロン

クジラの身体を洗う店「ホエール・ウォッシュ」で働く小魚・オスカー。口が達者でお調子者の彼は、いつかは街で一旗揚げようと夢見ている。一方、街の大ボス、ホオジロザメのドン・リノを父に持つベジタリアンのサメ・レニーはサメとしての生き方になじめず悩んでいた。

出典元:IMDb

アニメーションのサメ映画。「ジョーズ」の恐怖とは打って変わって、カラフルでユーモラスな海底の世界が舞台だ。サメがギャングとして登場するコミカルなストーリーは子どもから大人まで楽しめる。スリリングなサメ映画のファンでも、ちょっとリラックスして観られる一作。

「ライフ・アクアティック」(2004年)

出典元:IMDb
ジャンルコメディ・アドベンチャー
制作国アメリカ
監督ウェス・アンダーソン

世界的に有名な海洋探検家にして、海洋ドキュメンタリー監督のスティーヴ・ズィスー。彼は、先の航海で昔からの大切な仲間を幻のジャガーザメに喰い殺されてしまう。

出典元:IMDb

ウェス・アンダーソン監督による、個性的でシュールな海洋冒険映画。本作の主人公はサメではなく、海洋生物学者だが、物語の中で「ジャガーサメ」という巨大サメが象徴的な存在である。独特のビジュアルスタイルと風変わりなキャラクターが魅力。

「赤い珊瑚礁 オープン・ウォーター」(2010年)

出典元:IMDb
ジャンルサバイバル・ホラー
制作国オーストラリア
監督アンドリュー・トラウキ

ヨットで海に出たルークと仲間たち男女5人は、クルージングやシュノーケリングを満喫していた。しかし船が座礁し、彼らは陸を目指して泳ぐことを決意する。ところがそこはなんと人食いザメの縄張りだった。ルークの目の前で、 仲間たちは次々とサメに襲われ……

出典元:IMDb

美しいサンゴ礁が舞台だが、その下には恐ろしいサメが待っている。漂流した仲間たちが一匹ずつサメに襲われていく様子がリアルに描かれ、スリリングな緊張感が途切れない。シンプルながら、観る者の恐怖心を刺激する、サメと海の恐ろしさが詰まった作品。

「シャークトパス」(2010年)

出典元:IMDb
ジャンルホラー・SF
制作国アメリカ
監督デクラン・オブライエン

『シャークトパス』は、2010年にアメリカ合衆国で放送されたテレビ映画。1984年のイタリアの映画『死神ジョーズ・戦慄の血しぶき』のリメイク作である。

出典元:IMDb

サメとタコの遺伝子を掛け合わせた恐怖のモンスター「シャークトパス」が海を席巻するという物語。あり得ない設定と派手なアクションが魅力で、B級映画ならではの軽快なテンポと、突飛なモンスターとの戦いが見どころだ。シリアスになりがちであったサメ映画の新境地を切り開いた一作。

「パニック・マーケット」(2012年)

出典元:IMDb
ジャンルホラー・アクション
制作国アメリカ
監督キンブル・レンドール

大洪水によってスーパーに閉じ込められた、13人の生存者。あらゆる危機に見舞われながらも店からの脱出を試みる彼らだが、そんななか、生存者の中に強盗殺人犯が紛れ込んでいことが分かり、パニックに陥る。

出典元:IMDb

洪水に見舞われたスーパーマーケットにサメが現れるという、ユニークな設定のサメ映画。閉じ込められた空間でのサバイバル劇と、サメの恐怖が融合。浸水したスーパーという逃げ場のない状況での緊張感が際立つ作品で、ちょっと変わったサメ映画を探している人におすすめ。

「シャークネード」(2013年)

出典元:IMDb
ジャンルSF・ホラー
制作国アメリカ
監督アンソニー・C・フェランテ

『シャークネード』は、海からサメを吸い上げてロサンゼルスに放つウォータースパウトを題材にしたサメ映画。脚本はサンダー・レヴィンが務め、タラ・リード、アイアン・ジーリング、ジョン・ハード、キャシー・スケルボが出演している。

出典元:IMDb

サメ映画の常識をぶち壊す、まさかのサメ竜巻(シャークネード)。荒唐無稽な設定とB級映画の魅力が詰まったカルト的ヒット作だ。空から突如降り注ぐサメ、巻き込まれる都市。笑いと驚き、そして正直ツッコミどころが満載のエンターテインメント映画。仲間と盛り上がるには最適な一本と言える。

「ロボシャークVS.ネイビーシールズ」(2015年)

出典元:IMDb
ジャンルSF・ホラー
制作国アメリカ
監督ジェフリー・スコット・ランドー

未確認飛行物体が地球に向けて、謎の機械を発射した。すると一匹の鮫がそれを飲み込み、凄まじいパワーを誇るロボシャークに変身。その頃、シアトルでは報道レポーターのトリッシュが米海軍の不審な動きをキャッチする。彼らを追跡するなか、ロボシャークに出くわしてしまう。

出典元:IMDb

“ロボットサメ”が登場し、ネイビーシールズと激突するというストーリー。SF的要素が強く、サメと最新技術を融合させようと試みたB級映画だ。アクションと特撮が満載で、B級ファンならニヤリとする展開が続く。サメ映画に新たなテイストを加えた、意外と楽しめる一本。

「シン・ジョーズ」(2016年)

出典元:IMDb
ジャンルホラー・SF
制作国アメリカ
監督A・B・ストーン

西海岸の海に核実験の影響を受けて進化を遂げたサメが出現。ライフガードの男は、地域を危険な状況から救うためにチームを結成し、“特攻隊”として乗り出す。

出典元:IMDb

遺伝子操作で超進化したサメが人類に襲いかかる、B級アクション映画。派手なCGとテンポの速い展開が特徴で、深く考えずに楽しめる娯楽作品。シリアスなサメ映画を観飽きたら、この荒唐無稽なサメが暴れるアクションで気分転換がおすすめ。

「ロスト・バケーション」(2016年)

出典元:IMDb
ジャンルホラー・アクション
制作国アメリカ
監督ジャウム・コレット=セラ

亡き母が教えてくれた美しいビーチで休暇を過ごす医学生の女性。夢中になって波乗りを楽しんでいた彼女は、突然脚に衝撃を感じ、大量に出血していることに気づく。さらに運悪く彼女のそばには、巨大なサメが泳いでいた。小さな岩場でひとり絶体絶命の窮地を迎えた彼女は、生き延びる方法を必死に模索し始める。

出典元:IMDb

ビーチで一人、負傷した状態で巨大サメに追い詰められるヒロイン。サメ映画らしいアクションとサスペンスが絶妙に交錯する、緊張感の高い作品。美しい海のロケーションが、恐怖を一層引き立てる。逃げ場のないシチュエーションで繰り広げられる命がけの戦いが見ものだ。

「海底47m」(2017年)

出典元:IMDb
ジャンルホラー・SF
制作国イギリス
監督ヨハネス・ロバーツ

海中の檻に入り、その中からサメを鑑賞するアクティビティを楽しんでいた姉妹。しかし、事故によりふたりを入れたまま檻は水深47mの海底へ沈下してしまう。酸素欠乏、潜水病、サメの脅威。最悪のシナリオを突きつけられた姉妹は、決死の脱出を試みる。

出典元:IMDb

ケージダイビングで海中に降り立った姉妹が、サメに取り囲まれた状態で脱出を図る。海底という逃げ場のないシチュエーションと、酸素残量というタイムリミットが観客をハラハラさせる。サメの恐怖だけでなく、息が詰まるような緊迫感が楽しめるサメ映画。

「MEG ザ・モンスター」(2018年)

出典元:IMDb
ジャンルアクション・SF
制作国アメリカ・中国
監督ジョン・タートルトーブ

大陸から200kmの沖合に浮かぶ海洋研究施設。海底調査をしていた探査船が、ある海溝で消息を絶つ。潜水レスキューの男は、救助先で絶滅したはずの巨大ザメ・メガロドン (MEG)に遭遇。施設を破壊しビーチに近づいていくMEGを、彼らは必死に追う。

出典元:IMDb

超巨大サメ「メガロドン」の登場は、これまでのサメ映画のスケールを大きく超えた、圧倒的な迫力とスリルを与えてくれる。またジェイソン・ステイサムが挑む海洋アクションも見応え十分。アクションとサメの猛威を思い切り楽しむならこの作品で決まりだ。

「グレート・ホワイト」(2021年)

出典元:IMDb
ジャンルホラー・アクション
制作国オーストラリア
監督マーティン・ウィルソン

陸地から160km離れた絶海で遭難してしまった5人の男女。1隻の救命ボートを頼りに岸を目指す彼らの周りを、血に飢えたサメがつきまとう。大海原を舞台に描くシャークパニック。

出典元:IMDb

美しい自然と恐ろしいサメの対比が印象的なスリラー映画。墜落した水上飛行機で生き残った男女が、飢えたホオジロザメにじわじわと追い詰められる。自然の厳しさと人間のサバイバルが融合したリアルな恐怖が楽しめる一作。
人食いザメ映画と言えば、遺伝子改造などでモンスター同然のサメが主流になりつつあった中で、本作に登場するのは単なる野生のサメ。しかも巨大ではあるが、ホホジロザメとしては標準をやや超える程度の5mクラス。地味に怖いサイズ感だ。
だが奇をてらわない直球の演出が、もしかして海で実際に遭遇する危機かもしれないというリアルな恐怖を生む。サメ映画の原点回帰ともいえる王道的作品と言える。

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